P.4
(読み)
可りて
かりて
山へ
やまへ
由起
ゆき
し尓
しに
お志
おし
ゑぬ■
えぬ
由へ
ゆへ
だん\゛/
だんだん
山ふ可く尓▲
やまふかくに
▲奈つて
なって
いぬ可゛
いぬが
ころ可゛る
ころが る
ところを
ところを
本る尓
ほるに
奈可より
なかより
いろ\/奈る■
いろいろなる
(大意)
借りて山へ行ったのですが
(犬が場所を)教えないので
どんどん山深いところへ入り込みました。
犬がくるくる回るところを掘ると
中よりいろいろな
(補足)
欲張りじいさん鍬を振り上げ穴掘る姿が勇ましい。打ち鍬の柄、刃床(はとこ)部と刃、風呂(刃を挟んでいる部分)も描き分けています。刃の青みががっている部分がするどそう。
「由起」(ゆき)、「由」が◯に十のようにみえます。中段の「由」は「ゆ」にちかい。
「ころ可゛る」、そのまま「ころがる」と読み、犬が同じ場所でくるくる回ると理解しました。
ここの「る」は平仮名「る」と全く同じ、このあとの「る」は下半分だけでこちらのほうが多い。
今朝の朝刊に、「明治22年の『國華』創刊号は1冊1円。かけそば100杯分の値段だった」との記事がありました。100銭で1円です。この豆本が1銭5厘ですから、かけそば1杯半、大盛りのかけそばとなります。
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