P.9前半
(読み)
いゝけるバ
いいけるば
うち尓
うちに
もへ
もえ
あ可り
あがり
大 やけ
おおやけ
ど奈り
どなり
うさ
うさ
ぎ
ぎ
きゝて
ききて
よろ
よろ
こび
こび
ミまい
みまい
奈可゛ら
なが ら
とう
とう
がらしミそ
がらしみそ
もちゆき
もちゆき
(大意)
と答えたとたん
(柴の)内側に燃え上がり
(狸は)大やけどをしました。
兎はそれを聞いて喜び、見舞いに
唐辛子味噌を持ってゆきました。
(補足)
この頁、文章よりも先に兎の斬新な忍者装束のような姿に目が奪われます。一体この●の紺色、そのまわりに薄青のトゲトゲ、なんて奇抜な柄でありましょう。両手に持つは火打道具、これがカチカチの音のもとです。
「いゝけるバ」、「る」は「連」(れ)ではないのですね。
「うち尓」、「う」のカーブのところがかすれていて「こ」にもみえてしまいます。
「きゝて」、ここの「て」も先ほどの「う」と同じく、かすれてます。「と」にみえます。
「ミまい」、「ま」とわかってしまうとなんでもないですが、変体仮名「連」(れ)をちょっとかきそこなったようにもみえます。
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