P.39 6行目〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
頭 取 之者 飯 能 二而訳 り候 二者よし、
とうどりのものはんのうにてわかりそうろうにはよし、
若 又 訳 り不申 候ハヽ 、村 役 人 二而
もしまたわかりもうさずそうらわば、むらやくにんにて
小前 取 調 可申 之被仰渡 候、
こまえとりしらべもうすべくのおおせわたされそうろう、
右 二付 、此 度 之直下ケ無心 之
みぎにつき、このたびのねさげむしんの
噺 しハ誰 ゟ 始 る、誰 江噺 継 二
はなしはだれよりはじまる、だれへはなしつぐに
(大意)
首謀者が飯能で明らかになればよい、
もしわからないときには、村役人にて
小前たちを取り調べるよう、申し渡された。
以上の件に付き、このたびの(穀物の)値下げと金銭の要求の
話は、誰から始まって、誰へ伝わって(いったのか)
(補足)
「頭取」、「頭」の豆偏がなじみ薄いです。
ちょうど同じ位置に2行、「不申」と「可申」が並んでいます。ちょっとした違いです。
「被仰渡候」、既出で定型文の典型です。
「直下ケ」、「継ニ」の「L」部分ですが、「∠」のように下位置にくるのが定番のようです。
この時期、幕府は猫の手も借りたいほど忙しく、京都やあちこちで紛争が起きていました。
それでも、3,4日で役人がお出ましできるのですから、江戸近辺での変事にそれなりの危機感を感じていたのでしょう。
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