2019年2月14日木曜日

変事出来二付心得覚記 その91




 P.36 最初〜5行目まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」

(読み)
其 段 大 勢 之者 共 へ申  聞  、然 ら者゛
そのだんおおぜいのものどもへもうしきかせ、しからば

対 談 之無相違    書 付 可相渡と
たいだんのあいちがいなくかきつけあいわたすべくと

申  候   二付 、栄 助 認   、倉 之助 実 印
もうしそうろうにつき、えいすけしたため、くらのすけじついん

可致   、右 大 勢 徒黨 者 共 書 付
いたすべく、みぎおおぜいととうものどもかきつけ

ヲ持 返 り申  候   、
をもちかえりもうしそうろう、

(大意)
そのような話を大勢の者どもへ聞かせ、それでは
お互いの話した内容に間違いがないように、書付にして手渡そうと
言うので、栄助殿が認め、倉之助殿がそれに押印
した。その場の大勢の者どもは書付
を持ち帰った。


(補足)
「対」は旧字の「對」でしょうか。
「渡」、古文書小辞典で調べるともう少しわかりやすいくずし字になっています。
ここのはきれいな形なのですが、ちょっとわかりにくい。

「認」、「印」、「心」も「卩」も下にきてしまってます。
「徒黨」、なぜかこの単語はいつも大きめに書かれています。

「返」、「違」、活字ではずいぶんと異なりますが、くずし字はぱっと見た目同じようです。


 この頁のあたりからなんとなく、荒れていた空気の温度が下がってきているように感じられます。

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