P.38 5行目〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
尤 、是 ハ言 訳 申 候 得共 、村 方
もっとも、これはいいわけもうしそうらえども、むらかた
穏 便 二相 成 二付 聞 捨るもの也
おんびんにあいなりにつきききすてるものなり
施 し金 千 両 上 名栗 村 有 徳 之
ほどこしきんせんりょうかみなぐりむらゆうとくの
者 二而差 出し可申 候 事 二相 成 候 、此 日
ものにてさしだしもうすべくそうろうことにあいなりそうろう、このひ
帰 り申 候 太次郎 殿 申 様 、十 六 日 夜 、
かえりもうしそうろうたじろうどのもうすさま、じゅうろくにちよる、
我 野ゟ 御出 役 様 被仰渡 二付
あがのよりごしゅつやくさまおおせわたされにつき
(大意)
もっともこれは言い訳を言っているわけですが、村の様子が
落ち着いてきているので聞き流しました。
施しのための金千両は上名栗村の資産家の
者たちが用意するということに決まりました。この日
帰宅した太次郎殿が言うには、16日夜
吾野よりお役人様が申し渡すために来るとのことで
(補足)
段差げしてある2行は、源左衛門さんの個人的な意見感想の箇所でしょう。
「尤」、頻出です。3画目が横ではなく下へきています、で、そのまま「点」です。
「言」は「云」。
「穏便」、楷書のようで読みやすいです。
「徳」、これだけだとちょっと?ですが「有」に続くと推測できます。
「夜」、「亠」と「亻」がひとつになって偏になります。
「野」もこれだけでは難しいですが、「我」と一緒なので、読むことができます。
「被仰渡」(おおせわたされ)、頻出で3点セット。「被」はたんなる記号になってしまってます。
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