P.31 最初〜5行目まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
名主 滝 之助 殿 申 様 、外々之者 ハ
なぬしたきのすけどのもうすさま、よそのものは
どふたと申 候 ハヽ、是 ハ小前 二而
どうだともうしそうらわば、これはこまえにて
直 掛 合 違変 あ連者゛打 毀
じかかけあいいへんあれば うちこわし
申 聞 セ、此 度 之事 ハ名主 村 役 人
もうしきかせ、このたびのことはなぬしむらやくにん
に盤掛 不申 候 、
にはかけもうさずそうろう、
(大意)
名主の滝之助殿が、よその者たちは
どうなのだというので、これは小前百姓が
直接(村役人と)交渉したもので、約束を守らなければ打ち壊すと
言っております。かように、この度のことは村役人たちには
相談しなかったことでございます。
(補足)
筆の太さがやや太くなりましたが、やはり平仮名や変体仮名がめだちます。
「外々」、「外」を強調しているのでしょうか。
「直掛合」(じかかけあい)。「直談判」(じかだんぱん)という言葉があるので、(じか)
にしましたが、まちがっているかもしれません。
「違変」、このまま形で覚えたほうがよさそうです。
「あ連者゛」(あれば)、変体仮名。
「申聞セ」、「聞」のくずし字が筆順も形もとてもよくわかります。
「に盤」(には)、この部分の書き手はこの「盤」(は)をよく使っています。
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