P.30 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
金 弐千 両 滝 之助
きんにせんりょう たきのすけ
金 弐千 両 伴 次郎
きんにせんりょう はんじろう
金 千 両 代 八
きんせんりょう だいはち
金 千 両 幸 次郎
きんせんりょう こうじろう
都合 九 千 両
つごうきゅうせんりょう
外 二質 物 者不残 可返 候 、
ほかにしちものはのこらずかえすべきそうろう、
證 文 金 質 物 二准 し、
しょうもんきんしちものにじゅんし、
小作 金 者是 迄 分 帳 消 、
こさくきんはこれまでぶんちょうけし、
地面 者本 金 二而可返 筈
じめんはほんきんにてかえすべきはず
(大意)
金弐千両 滝之助
金弐千両 伴次郎
金千両 代八
都合九千両
他に質物は残らず返すこと
証文金は質物に準ずる
小作金はこれまでの分は帳消し
(これまでの買い受けた)土地は元金にて返す約束とする
(補足)
頁が変わって、金額が続きます。
「千」、ここの「千」は前頁のとは異なり、ちゃんと「千」と読めます。
「両」も楷書です。
「都合」、「阝」の縦棒がなく下の方に横棒です。
「両」、いつものくずし字です。
「質物」が2度続きます。「質」には旧字(俗字)で「貭」がありますが、これは?。古文書小辞典で調べると、同じくずし字がのっていました。
「證」、「証」の旧字。
「作」のくずし字は特徴的で目立ちます。
「分」、「彡」+「、」
「筈」、ここでは「約束を果たす」「約束」でしょうか。
以前の都合2万両の書付内容とは異なってます。
松太郎はあわてふためいたことでしょう。
そうそう、前ページの一つ書きのところから、書き手が変わったような気がしました。
0 件のコメント:
コメントを投稿