2022年10月13日木曜日

鼡のか留わざ(堤吉兵衛) その3

P2P3 国立国会図書館蔵

(読み)

P2

なりひら

なりひら


かきつ

かきつ


者゛多の

ば たの


きよく

きょく


わ多

わた



P3

「七 ふ

 しちぶ


三 ふの

さんぶの


かね

かね


あ以しや

あいじゃ


(大意)

なりひら(業平)

かきつばたの

曲渡り

「七分三分の兼ね合いじゃ

(補足)

 前頁もこの頁も額装にして飾りたくなるような絵です。前頁はお正月に、この頁は梅雨明けの初夏に飾りたい。

 業平はもちろん在原業平で、かきつばたの歌が有名だそうです。「からころも きつつなれにし つましあらば はるばるきぬる たびをしぞおもふ」、それぞれの句の頭をつなげるとかきつばた。

ぶんぶく茶釜でもここでも「曲渡り」には傘と扇がかかせません。カキツバタの上を渡るとはなんともオシャレではありませんか。

 楽しい絵であります。

 

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