P9後半 国立国会図書館蔵
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(読み)
でんと多ぬ起尓すゝめある
でんとたぬきにすすめある
ひうミへのり多゛しあちらこ
ひうみへのりだ しあちらこ
ちらとこぎまハ春うち多
ちらとこぎまはすうちた
ぬきのふ年ハつち奈れバ□
ぬきのふねはつちなれば
(大意)
(漁に)出ようとたぬきにもちかけある
日、海へ乗り出し、あちら
こちらと漕ぎ回すうち、
たぬきの船は土船なので
(補足)
「多ぬ起尓すゝめ」、「すゝ」が平仮名「す」と「ゝ」がくっついているのでなやみました。その2行左側に変体仮名「春」があります。
「こぎ」はジッとみつめるとちゃんと「こ」と「ぎ」になってました。
浜に打ち寄せる波が小山のようにえます。沖の左方向へ目をやると帆掛け船が一艘うかんでいます。
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