2020年5月19日火曜日

豆本 鼡の嫁入 その3




P.2

(読み)
いふてき
いうてき

り也うもよし
りょうもよし

こゝろ也さしく
こころやさしく


きん志゛よ
きんじ ょ

尓てもひやう
にてもひょう

者ん世多るものも
ばんせたるものも

奈り个し可゛この
なりけしが この

お志づいつ志可
おしずいつしか


(大意)
(お静と)言う器量もよく
心優しい近所でも評判になるほどの
娘になっておりました。
しかし、いつしかお静は


(補足)
「いふてき り也うもよし こゝろ也さしく」、一度読めてしまうとなんともないのですが、初見ではとまどいました。「きりょう」の「り」は「ら」に見えるし、「こゝろ」の「ろ」は「ら」には見えないけど「り」にも見えるし、あれこれ音読してみました。

「ひやう 者んせ多るものも」、「せたる」が悩みました。


 赤は鼠の耳と扇だけで、全体を渋い色調に仕上げています。
暖簾がかかり床几の上には煙草盆と茶碗、茶屋のような店先でしょうか。






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