2020年5月22日金曜日

豆本 鼡の嫁入 その6




P.5

(読み)
○よめ
 よめ

いりと
いりと

奈り个れバ
なりければ

ふ多り
ふたり

とも
とも

おふき尓
おうきに

よろこび
よろこび

めで多く
めでたく

ちきりを
ちぎりを

む春び
むすび

けり
けり


「これハ
 これは


これは

あり可゛
ありが

とう
とう

ヘイ
へい


へい


へい


へい



(大意)
嫁入りとなり
ふたりとも
大いに喜び
めでたく
夫婦となったのでありました。

「これはこれは
ありがとう。
(礼を繰り返す音)」


(補足)
「おふき尓」の「お」は変体仮名「於」でしょうけど、変体仮名「本」(ほ)にも似ています。

「めで多く」、「め」の左側のクルッとまわっているところがありませんので読みにくいですが、
言葉のつながりから「め」とわかります。

 会話文の最後の「へい」の繰り返しは、よく挨拶などの語尾がモジョモジョして不明瞭だったり、
息を吐く音だったりしますが、そのような擬音でしょうか。


 障子の外には縁側と庭園があります。
障子をよく見ると、障子紙を貼る部分の縦の木の部分と横の木の部分をきちんと描き分けているのがわかります。


P4P5見開き。



 立派な結納の品揃えです。
上座で挨拶している方の右側に刀?が見えます。
障子もでしたが、結納の品々をのせているお盆類も丁寧に描いています。
赤い酒樽の上にのっている青いものやはり気になります。
何でしょうねぇ。


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