P.12
(読み)
「アア くたびれ多ゝ
ああ くたびれたくたびれた
もしゝ ?うこゝ
もしもしもうここ
ハ大 こくさ満で
はだいこくさまで
ごさいま春可
ございますか
「もしきやうハ
もしきょうは
よいおてんき
よいおてんき
でおめで多う
でおめでとう
ございま春
ございます
めで
めで
多し
たし
ゝ ゝ
めでたしめでたし
(大意)
「あぁ くたびれたくたびれた。
もしもし、もうここは
大黒様でございましょうか。
「えぇ、今日は
良いお天気で
おめでとうございます。
めでたし
めでたしめでたし
(補足)
赤ちゃんも白い顔に目と耳が見え鼠の形。
出だしの「コ」+「く」の字は合字のようにも、カタカナの「ヲ」にも見えます。
読めませんが、文章の流れで「あぁ」としましたが、「おぉ」でもよさそう。
「くたびれ多」、平仮名「た」はあまり出てきません。ほとんどはその次にある変体仮名「多」。
「?うこゝハ」、「も」としましたが、「も」の変体仮名は「毛」「茂」「裳」「母」などですがどれでもなさそう。これも適当に当てはまる言葉を入れてみただけです。
お供の小僧の背中に白い鼠顔のように見えるものがありますがなんでしょうか。
手に下げている白い物、読めません。
前頁の土壁に点々を付けてそれらしく描いていました。
ここの石の鳥居と石畳の表面にも同じ手法で描いています。
初歩的な技術でとりたてて注目するようなことではないようですが、これがないとベッタリとしてしまって質感がありません。
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