P.3
(読み)
可起や
かきや
とくへもん
とくえもん
可゛む春
が むす
め尓て
めにて
べつ
べっ
ひん
ぴん
由へ
ゆえ
さう
そう
本う
ほう
とも
とも
尓き
にき
尓いり
にいり
[次へ]
(大意)
柿屋徳右衛門の娘で
別嬪(べっぴん)でありましたので
双方ともに気に入り
(補足)
「尓」(に)が3箇所あります。ほとんど筆記体の「y」のもあります。
P2P3見開き。
角火鉢の右隅が色のせ忘れ、他の細かいところにこのようなミスはないのにです。
やかんは鉄でしょうから普通は南部鉄瓶みたいな黒にするところを渋黄色にしています。赤の使用を意識的に少なくしているようにも感じます。
洒落てます。
火鉢の木の柄が黒柿の模様に似てます。そうだったとしたらとても上等な代物です。
燗付けのお銚子を運ぶ御婦人の姿勢、定石通り膝を少し曲げてくの字にしてます。
忍藩下級武士であった尾崎石城が文久元年から178日間にわたり日常生活をありのままに絵日記風に記した「石城日記」というものがあります。国会図書館デジタルアーカイブで全文読めます。
この日記に出てくるご婦人たちの家での様子や振る舞いが細かに描かれているのですが、そのご婦人たちは着物の裾を皆さん引きずっているのです。
ちょうどお銚子を持ってくる狐の御婦人みたいなのです。
幕末だけでなく武士階級などの家庭では女性は着物の裾を引きずるくらいにしていたのでしょうか。
屏風の絵も気になりますねぇ。
小さな山の頂上は緑におおわれていて、特に意味のない風景かな。
よくわかりません。
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