2020年3月29日日曜日

豆本 桃太郎噺 その10




 P.8 上段

(読み)
まもりい多り
まもりいたり

もゝ太郎 ち可
ももたろうちか

より大 おん尓
よりだいおんに

もん
もん













とよバ王り个連バ
とよばわりければ

お尓ども大起△
おにどもおおき


(大意)
守っていました。
桃太郎は近寄り大声で
「門を開け」と叫んだところ
鬼どもは大変に


(補足)
 桃太郎小岩に腰掛け、右手に黍団子がたくさん入った網袋を持ち、左手にひとつつまんで犬雉猿に与えているの図。
 わたしが同じことをするなら、右手に黍団子をつまんで家来に与えますが・・・
黍団子の網袋を強調するには左手に持たせるしかなかったのかもしれません。

 それにしても桃太郎の頭の天辺から足の爪先までにぎやかに色もたくさん使って描かれていること!
幟旗(のぼりはた)の「桃」の字、いいですねぇ。
そして、幟竿(のぼりざお)のてっぺんについている桃のお飾り、ヘタもあしらっていてすばらしい。

「ち可より」、「ち」が悩みました。
「大おん尓」、大きな音で、大声で。
「大起い可り」、大いに怒り、大変な怒りようで。

「もんを」の「を」の左側に○印がありますが、これにつながるところがありません。
「ひらけ」の「ひ」の右側に薄く○印があるようにもみえますが。

この「ひらけ」のところ、一行一文字で右から読むわけです。よく昔の有名人の書で額にして飾ってあるのがありますが、どちらから読んでよいのかわからないときがあります。
日本語の縦書きは右から左へ読みますから、一行一文字でも悩まずに右から読みます。




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