P.6
(読み)
[つゞき]
つづき
ゆ起て
ゆきて
本りてミれ
ほりてみれ
バき多奈起ものいで
ばきたなきものいで
多る尓者らを多ち
たるにはらをたち
いぬをふちころしきのし多へうめ
いぬをふちころしきのしたへうめ
(大意)
て行って掘ってみましたところ
きたない物が出てきてしまいましたので腹が立ち
犬をぶち殺して木下に埋めました。
(補足)
その6 P.3からのつづきです。
その7、その8の見開きがどうしてその箇所にはさまれているのかがよくわかりません。
物語のつながりとしては、このP.6で間違いはないのですが、どうも釈然としません。
でも、昔話にはそれぞれいろいろな版があり、はなしの筋もそれぞれです。
この花咲か爺でもこの綱島蔵版ではこうなのでしょう。
「バき多奈起ものいで」、ここの変体仮名の「い」の元の漢字がわかりません。それとも「の」と「い」の間にある「〃」のようにみえるのは「可゛(が)」なのでしょうか。
意味は「きたなきもの【が】いでたるに」で通じます。
他の頁の「い」をしらべると現在のひらがな「い」と同じですので、「い」の上に「可゛(が)」があると見たほうがよさそうです。
「者らを多ち」、現在なら「腹がたち」と助詞「が」になるか、「腹をたて」になるでしょう。
「いぬをふちころし」、「ふ」に濁点がついていませんが、あるとしたほうが意味が通じます。
物語の内容とこの頁の絵が一致していませんが、この次の頁の話の内容になってます。
餅つきをしている場面です。おばあさんはホッカムリをし、たもとはタスキをかけてまとめ、裾は端折り、小さな前掛けをしてます。湯気が白いのでもち米を蒸しているのでしょうか。。水桶もちゃんと脇にあります。表情は幸せそう、両手をあげて喜んでいます。
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