P.7
(読み)
多り正 じ起ぢゞハ可奈しミきを 合
たりしょうじきじじはかなしみきを
合きりう春となして
きりうすとなして
もちをつ起
もちをつき
[つぎへ]
(大意)
正直じじは悲しみ、木を
きって臼をこしらえ
餅をつき
(補足)
「多り正じ起ぢゞハ」、「多り」で句点「。」です。
「可奈しミきを」、「可奈しミ」で読点「、」です。「可」は「う」にそっくりなのですが、左下の文章「う寿となして」の「う」をみると、そっくりではなく同じになってます。
「合」に似た記号が右上左下にあります。このマークはなんの図案なのでしょうか。「春」の変体仮名は「十」+「て」のような感じ。
正直爺さん満面の笑み、かかとをそろえ左手をいっぱいに広げてやや引き加減、右手に杵を下げて、歌舞伎一場面で見栄を切っているよう。
臼からあふれているのは小判です。
爺さんのほうは婆さんにくらべると、餅つきの格好をしていません。ちゃんちゃんこ着てるし。
ちゃんちゃんこと小判の色使いが同じなのがおかしいです。
婆さんは裸足なのに、爺さんは上等な足袋をはいて雪駄みたいのを履いてる。ずいぶんと違う。
うしろの真ん中左側に半分白いかたまりがありますが、つきおわったお餅かもしれません。
P.6、P.7の見開きです。
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