2018年11月4日日曜日

紙漉重宝記 その86




P.34 半紙裁切図 1行目〜4行目


(読み)
半 紙裁 切 図
はんし多ちきるづ

半 紙一 折 二十  枚 づゝに、間へ
はんしひとをりにじゅうまいづつに、あいへ

藁 を入 、十  折 (國 尓てハ是 を一 束 と云 。都  にてハ是 を五帖  と云 )
王らをいれ、じゅうおり(くににてはこれをいっそくという。みやこにてはこれをごじょうという)

右 の紙 を台 木へのせ、角 の
みぎのかみをだいぎへのせ、可くの

寸 法 極 めし定 規を阿て
すんぽうきはめしでうぎをあて


(大意)
半紙裁ち切る図
半紙一折、つまり20枚ずつの間に藁をはさむ。10折にしたものを(ここ地元では一束といい、都では五帖という)台木にのせ、四隅が直角で寸法が正確な(型)定規をあて、


(補足)
「折」がわかりにくい。
「間」、「あいだ」ではなく「あい」と振っています。
「國」、「都」、虫眼鏡で拡大してやっとわかりました。
「台」の旧字は「臺」ですが、ここでは「其」+「至」です。

 定規の板は、半紙の右上にのっているまな板のような板でしょうか。
決まった形に切り出す作業は昔も今も、型紙や型板を正確に作ってそれをもとにして切ります。
わたしは工作大好き人間で、この工程の作業をあれこれ考えます。
いろいろどうなんだろうとおもうところがあり、それらは次回に記します。

 裁ち切って使いみちのない紙は紙こよりなどにして再利用したのかもしれません。


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