表紙。「飯能市立博物館所蔵」「平沼家文書」
(読み)
慶 応 二丙 寅 六 月 十 三 日
けいおうにひのえとらろくがつじゅうさんにち
変 事出 来 二付 心 得覚 記
へんじしゅったいにつきこころえおぼえき
上 名栗 村
かみなぐりむら
(大意)
略
(補足)
「武州世直し一揆」と呼ばれる幕末最大の一揆として知られており、たくさんの研究書・本などが出版されています。この覚記は一揆の発生した村の豪農であり組頭であった平沼源左衛門(当時51歳)が実体験したことの記録・感想や、一揆の経緯・役所への嘆願書写しなどが記されています。
慶応二年、1866年。
丙寅、へいいん。ちなみに今年2018年は戊戌(つちのえいぬ、ぼじゅつ)で
来年2019年は己亥(つちのとい、きがい)。
干支は60年で一巡します。中国は清朝末期「戊戌の変法」という政変がありました。1898年の出来事です。2018年より60✕2=120年前のことでした。
6月13日は新暦では7月24日になります。
日付及び地名は楷書で現在と変わりません。
表題がくずし字になってます。
「変」、くずし字は、上部の「亦」の形が残っているものと、「衣」に似たものの2種類がおもなかたちのようです。
「出来」、(しゅったい)と読みます。わたしは読み方は知っていても、ついついそのまま(でき)と発音してしまい、恥をかいています。
「心得」、頻出用語です。単語のままふたつの漢字をまとめて覚えます。
この古文書の保存状態は大変によく、文字はつい最近書いたのではないかとおもうほど鮮明です。
虫喰などは全くありません。写真を撮りながらこれが本当に152年前のものなのだろうかと信じられませんでした。
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