P14P15 国立国会図書館蔵
(読み)
P15
なんとどうて
なんとどうで
こさりま春
ござります
き川いもの可へ
きついものかえ
かうし多
こうした
ところハ
ところは
いゝ男 て
いいおとこで
ごさへ
ござえ
しやう
しょう
志ん
しん
そう可゛
ぞうが
ミると
みると
ちき尓
じきに
本れ
ほれ
や春
やす
P14
まさ可ど
まさかど
八 角 め可年尓天
はっかくめがねにて
ひてさとを
ひでさとを
ミれバ
みれば
なる本とハ ッ尓
なるほどやっつに
ミ由る由へ
みゆるゆえ
きもをつぶ春
きもをつぶす
(大意)
秀郷「どうだ、これはどうでござります、見事なもでしょう。こうした姿はいい男でござりましょう。」「新造が見れば、すぐに惚れるやす」
将門が八角眼鏡で秀郷を見ると、なるほど八つに見えたので、肝をつぶしてしまった。
(補足)
「き川い」、もう何度も出てきた表現です。『⑥ 大したものだ。素晴らしい。「お娘御の三味線は―・いものでござる」〈咄本・鯛の味噌津〉』
秀郷の煙管をくわえ立膝の仕草は歌舞伎でよく見られるもの、当時の人たちはひいきの歌舞伎役者を思い描いたはず。
八人の秀郷、判で押したようにそっくりですが、小さな目のほんの少しの違いで大きく表情が変化しているのがおもしろい。
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