P8 国立国会図書館蔵
(読み)
ふく鼠 かねて
ふくねずみかねて
者か里を
はかりお
きし
きし
さをのさ
さおのさ
きかん
きかん
ぶくろ
ぶくろ
つけ
つけ
奈んきん
なんきん
はつ可
はつか
奈どち
などち
いさけれ
いさけれ
ど者し
どはし
古けれ者゛
こければ
めい\/にを
めいめいにお
つとり
つとり
さしもに
さしもに
「どつ古い
どっこい
志く志゛多
しくじった
春るめ
するめ
虎
とら
(大意)
福鼠はかねてより準備していた
竿の先に紙袋をつけた武器を
南京鼠・二十日鼠など
小さいけれどはしっこい鼠が
それぞれ急いで手にしました。
さすがに
「どっこい
しくじった
(補足)
何度も同じことの繰り返しで恐縮ですが、変体仮名「可」(か)、「者」(は)は両方使われています。しかし「古」(こ)はよく出てくる一方、「尓」(に)はありません。変体仮名と平仮名の使い分けはやはりかなり適当なようです。
「をつとり」、「押っとり」でしょうか。ここでは「いそいで手に取る」の意味にしました。
猫を子どもの頃飼っていたことがあります。じゃらしたりして遊びます。またここに出てくる紙袋をかぶせてあたふたする猫をみて大笑いしたこともあります。紙袋ではなく紙を筒状にして猫の頭にはめるということもしました。猫は先しか見えなくてコソコソこそっと前進してどこかにぶつかるのです。バックはしないのです。その動きが愉快でよくした遊びです。しかし猫はからかわれ遊ばれたのに、筒をはずしてやると、自分からまたその筒を覗き込みます。好奇心というか習性というかおかしな動物です。100年以上前でも同じようなことをやっていたのでしょう。これまた愉快であります。
その竿の先についた紙袋、どうみても捕虫網そっくり。ついでに「春るめ」旗のさきのお飾りのいかの剣先が四角ですけど三角のほうがともおもったけどかえって目について新鮮か?
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