P7下段 国立国会図書館蔵
(読み)
(やつら)多ハへ
だわえ
あゝ里や
あありゃ
う
う
\/ \/
りゃうりゃう
かへせ
かえせ
\/ \/
かえせかえせ
いやかへる
いやかえる
にをよ
におよ
者゛ぬ
ば ぬ
にけろ
にげろ
\/ \/ \/ \/
にげろにげろにげろにげろ
「これでハ
これでは
ちう の
ちゅうの
ねもで
ねもで
ぬにけ
ぬにげ
ろ\/ \/
ろにげろにげろ
白 めし ぶち 黒
しろ くろ
(大意)
(やつら)だ。
あぁりゃう、りゃうりゃう。
戻ってこい、戻ってこい、戻れ。
いや、返すものか。逃げろ。
逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ。
これではチュウの
音(ね)も出ぬ。
逃げろ逃げろ逃げろ。
(補足)
「多ハへ」、これだけでは読みが不安ですが、見開きの前頁からつながっているので、語尾につく言葉です。
「あゝ里やう」、変体仮名「里」(り)の「田」が上の「ゝ」にくっついてみてしまうと読みを悩んでしまいます。鼠勢を追い立てる喚声だとはおもうのですが、よくわかりません。
「かへせ」は返せで、戻って正々堂々と戦えということだとおもいます。
「ちうのねもでぬ」、「ぬ」の部分は拡大しても「ね」になっています。「をよ者゛ぬ」のところはちゃんと「ぬ」になってます。彫り間違いでしょうね。
黒鼠の全体像が白とぶちに重なってわかりずらくなってますが、いじわるく拡大して確かめてみるとちゃんと描かれていました。
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