2022年6月24日金曜日

祢づミの嫁入(木村文三郎) その10

P7後半 国立国会図書館蔵

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(読み)

るゐのさ可づきも春

るいのさかずきもす


ミ多可さごやのう多

みたかさごやのうた


ひハ奈可うどのやく

いはなこうどのやく


奈りとてう多ひ志

なりとてうたいし


まへバミ奈\/せん

まえばみなみなせん


し う者゛んぜいめで多し

しゅうば んぜいはめでたし


とぞよろこび个り

とぞよろこびけり


(大意)

親類の盃もすみ

高砂やの謡(うたい)は

仲人の役と

謡い舞えば

皆々、千秋万歳めでたいと

喜びました。


(補足)

「しんるゐ」、「る」はほとんどが一行目「ゐ多る」のように変体仮名「留」(る)で、平仮名「る」の出だしの横棒がない丸まったかたちです。

 新婦の打ち掛けの柄がすごい。現代のアニメで使われている様々なパターンステンシルなんてない時代ですから、こつこつ刻んだんでしょうか。かとおもうと背景の屏風の浪は拡大してみると雑です。一枚の銅版を親方と弟子たちで彫ったのかもしれません。

 

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