P8P9 国文学研究資料館蔵
(読み)
美濃釣 柿
ミの徒るし
みのつるしかき
志ぶ柿 のいま多゛熟 せぬうち尓取 て皮 をむき糸 を付
じ由く
しぶがきのいまだ じゅくせぬうちにとりてかわをむきいとをつけ
て竿 尓可け日尓本春也 安藝 国 西 条 きおん坊 其味
さ本 あき あち
てさおにかけひにほすなりあきのくにさいじょうぎおんぼうそのあじ
春ぐれ多りといへと毛美濃徒゛るしよりちいさし美濃ハ味 ハひよき
あち
すぐれたりといえどもみのづ るしよりちいさしみのはあじわいよき
のミ尓阿ら須其 形 甚 多大 奈り本し上ケて三 寸 者゛可りの長 さなる
あ
のみにあらずそのかたちはなはだだいなりほしあげてさんすんば かりのながさなる
柿 あり其 生 の時 の大 さ思 ひやるへし◯くし柿 ころ柿 も皆 志ぶ柿 を
奈ま おゝき
かきありそのなまのときのおおきさおもいやるべし くしがきころがきもみなしぶがきを
以 て拵 由る也 串 柿 ハ丹 波よりお本く出 古ろ柿 ハ山 城
こしら くし
もってこしらゆるなりくしがきはたんばよりおおくでるころがきはやましろ
宇治名 物 也
うじめいぶつなり
(大意)
略
(補足)
「美濃」、「美」のくずし字は「る」+「欠」のようなかたち。
「糸を付て竿尓可け」、挿絵では糸ではなく縄のようなものを、螺旋にして柿のヘタをくくりつけています。うまい付け方です。付けおわった竿を二人で掛けている絵で、右側の男の人の脚の描き方がこの絵師の特徴で、上手ではありません。
「大さ思ひやるへし」、干しあがって三寸(約9cm)ぐらいですから、手のひらいっぱいくらいの大きさで、生でしたらもっと大きい。確かにでかいです。絵の中の柿も手のひらより大きく描かれています。
柿の皮むき作業場は4本柱の壁なし藁葺き屋根の小屋ですが、屋根の妻部分に空気抜き(風で屋根が持ち上がらないように)があります。ここの部分といい、柿のザル、踏み台などこのようなところはとても丁寧です。

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