P4 国立国会図書館蔵
(読み)
[次 ゟ]
つぎより
奈きふんのいでし可者゛おこりてう春をもしてしまい
なきふんのいでしかば おこりてうすをもしてしまい
たるをしよ ぢきぢゞいきゝてお本い尓
たるをしょうじきじじいききておおいに
なげきその者
なげきそのは
いを
いを
もら
もら
い天
いて
ざる尓
ざるに
入
いれ
かれき尓
かれきに
の本゛り
のぼ り
いるところへ
いるところへ
そのところの
そのところの
[三 へ]
さんへ
(大意)
(きた)ない糞が出てきたので怒って
臼を燃してしまいました。
そのことを正直爺(じじい)は耳にして
大変に嘆いたのでした。
その灰をもらいうけ、笊(ざる)に入れて
枯れ木にのぼっているところへ
その国の
(補足)
「その者いをもらい天」、「もらい」とよみましたが、間違っているかもしれません。
この頁は仕上がりも上々です。臼にむしろを敷いているのがなかなか細かい。爺さんはたすき掛けならもっとそれらしくなったかもしれません。左利きの構えで杵(きね)を握っているのは絵師の約束事のようで、この構えで右利きにすると左手が前にきてしまって、顔や体全面が隠れてしまうからでしょう。
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