2022年7月10日日曜日

婦゛んぶく茶釜(木村文三郎) その9


P6 国立国会図書館蔵

P7前半

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(読み)

▲大 もうけを奈しう満いさけでも

 おおもうけをなしうまいさけでも


の満んとそのよハい年多りよ

のまんとそのよはいねたりよ


奈可尓まくらもと尓て奈尓可

なかにまくらもとにてなにか


さハ可゛し个れバめをさ満しこ連

さわが しければめをさましこれ


をミる尓个 ふおてら尓て可ひ多る

をみるにきょうおてらにてかいたる


可満へてあし可゛者へて多ぬきと

かまへてあしが はえてたぬきと


奈つ多る奈りきもをつぶしお起

なつたるなりきもをつぶしおき


(大意)

大儲けをしてうまい酒でも

飲もうとその夜は床につきました。

夜中に枕元で何か

騒がしくて目を覚まして

確かめてみると、今日お寺で買った

釜に手足がはえてたぬきと

なっていました。肝をつぶし起きて


(補足)

 文章はやや読みづらいところもありますが文脈から判断がつきます。

古かね買い屋さんのあわてようは滑稽ですが、当時ほんとうにこんなふうに夫婦で寝ていたのでしょうか。う〜ん・・・

 枕屏風の柄がなんとも幾何学的現代的、よくこんな意匠をおもいつくものです。

 箱枕が気になり、拡大してみました。頭(or首)をのせる部分に数枚の(多分)紙が束ねてあるのに気がつきました。ふたつともそうなっています。鬢付け油で汚れてしまうので、汚れたら一枚ずつ抜き取って使うようです。はじめて知りました。

 

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