P10前半 国立国会図書館蔵
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P11
(読み)
多て者゛やしも里んじ尓
たてば やしもりんじに
い多りおせ う尓多いめん
いたりおしょうにたいめん
奈しこれまでの事 をくハ
なしこれまでのことをくわ
しく可多り王多くしもあん
しくかたりわたくしもあん
多いのミのうへとあい奈り
たいのみのうえとあいなり
あり可゛多起由へこのちや
ありがたきゆえこのちゃがま
(大意)
館林茂林寺に
でかけ、和尚に面会
しました。これまでのことをくわ
しく語り、「わたくしも安泰
の身の上とあいなり、ありがたいことです。
ですので、この茶(釜を)
(補足)
「多て者゛やし」「あり可゛多起由へ」、変体仮名「由」(ゆ)は右回りにクルッとまわってそのまま中に縦棒となりますが、それがグニャリとまがります。「や」も筆順は同じですが曲がりません。
「あい奈りあり可゛多起」、「あ」は「お」の点がないかたちです。
古かね買いの主人は衣装も佇まいもすっかり富貴の身の上。
お寺のお庭もきれいです。
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