2022年7月27日水曜日

あさ可゛本物語(木村文三郎) その7

P4 国立国会図書館蔵

P5前半

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(読み)

⧖う多をあふぎへ志多ゝめあ

 うたをおうぎへしたためあ


多へ个りそ連よりミ由きハ

たえけりそれよりみゆきは


そのあふぎを者多゛ミ者奈さ春゛

そのおうぎをはだ みはなさず


もちゐ多る可゛そのゝちあらし

もちいたるが そののちあらし


尓てふ奈可゛ゝりせしと起多可゛

にてふなが かりせしときたが


(大意)

歌を扇へしたためて

与えました。それからというもの、みゆきは

その扇を肌身はなさず

にいました。それからしばらくして、嵐の

ため舟を港に避難させたとき、たが(いに)


(補足)

「あ」がたくさん出てきますが、かたちは「お」の点がないかたち。

「者多゛ミ者奈さ春゛」、変体仮名を学んでないと読めないかも。

「あらし」、「ら」が変体仮名「可」に読めて、「明石」かとおもいました。

 ふたりとも杖の手元に手ぬぐいを添えて持ち手としています。手汗をかくし手のひらが痛くまめになってしまうでしょうから、それらを防ぐためでしょう。

 

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