2021年6月1日火曜日

豆本 昔噺し舌切春ゞめ その4

P3

(読み)

由起多づね

ゆきたずね


し尓その

しにその


者奈しを

はなしを


きゝて

ききて


奈げき

なげき


「これハ\/ハ

「これはこれは


おぢいさんよく

おじいさんよく


おいで奈さい

おいでなさい


まし多

ました


(大意)

ゆき、尋ねたところ

その話をきいて

嘆き(悲しみ)ました。

「これはこれは

お爺さん

よくおいでなさいました。」


(補足)

文章の出だしの「由」が背景の竹やぶと重なって見落としそうです。

下部の会話文の文字が女性文字っぽく感じるのは気のせいでしょうか。

「よく」、「よ」の変体仮名は「与」。

出迎えた二人は奥様風と娘風の衣装で奥様風はぽっくりのような高下駄を履いています。両手をそろえてお辞儀するその白い指の長さが目立ちます。

P2P3見開き

 見開きで見ると、すずめのお宿は左のやや奥まったところにあって二人をやや小さく描き、それよりも大きく描かれたお爺さんは手前からそこへと歩いてゆく遠近感があります。

 

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