2021年6月7日月曜日

豆本 昔噺し舌切春ゞめ その10

P10

(読み)

れハ志可多

ればしかた


奈し尓つ満ら

なしにつまら


奈いもの

ないもの


尓てお

にてお


さけを

さけを


のませ

のませ


者やく

はやく


可へさん

かえさん


とおもび△

とおもい


者゛ゝ

ばば


「まこと尓

「まことに


このあひ多゛

このあいだ


ハお起のどく

はおきのどく


をい多し

をいたし


まし多

ました


(大意)

(来たので)仕方なく

つまらないもので

お酒を飲ませ

早く帰そうとおもい△


ババ

「まことに

この間は

お気の毒を

いたしました


(補足)

この頁と次頁は色の発色がよく、文字も鮮明です。ふすまの柄、雀やババの着物、火鉢の側面の模様と鉄瓶などどこをみても細かく描きこまれています。ババの表情は拡大してみても見事です。

「お起のどくをい多しまし多」、ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。


 

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