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(読み)
うちへいづれ与り可大 鼠 可゛
うちへいずれよりかおおねずみが
き多り
きたり
多いせつの箱物
たいせつのはこもの
を可ぢりこと
をかじりこと
ごとく奈んぎ
ごとくなんぎ
のよし
のよし
又 おこ満
またおこま
のし由志゛ん
のしゅじ ん
おミいさんも
おみいさんも
しん者゜いし天
しんぱ いして
(大意)
中へどこからか大きな鼠が
入ってしまい、
大切な箱物を
かじられ
ほとほと困っている
とのことだ。
またおコマの主人
おみいさんも
心配して
(補足)
変体仮名「与」(よ)がどうも「ふ」にみえてしまいます。
「多いせつの箱物」、現在なら「たいせつ(な)」でしょうけど、当時はこの表現が普通だったのでしょう。「箱物」と読みました。
「し由志゛ん」、変体仮名「志」(し)がわかりにくいですけど、「志」です。
「しん者゜いし天」、変体仮名「者」(は)に半濁点「゜」。変体仮名「天」(て)は「〃」+「く」のような形。
P10P11見開き
P4P5のパノラマ歌舞伎舞台の再現です。両側に膝をピタリとつけて直立の立ち姿。もうひとりは膝立ちで白い大鼠を退治します。三者色とりどりでにぎやか。よぉっ! おコマとかフクとか掛け声がとんでるはず。
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