2020年8月14日金曜日

豆本 兎のかがみ山 その9

 



P.6



P.6上段後半


(読み)

めし

めし


つかへ

つかへ


者く

はく


「いハぶちさ満

 いわぶちさま


者バ可り奈可゛ら

はばかりなが ら


おあいて尓く多゛

おあいてにくだ


さりませう

さりませう


奈らバあり

ならばあり


可゛とうぞんじ升

が とうぞんじます



(大意)

召し仕え白


「岩藤様

はばかりながら

お相手に

くださりましたならば

ありがたく存じます



(補足)

中老さらさは剣の心得がなく

その召し仕い白が代わって岩藤の相手をする場面です。


「つかへ」、「か」が変体仮名「可」ではありません。めずらしいです。


「おあいて尓」、「尓」は英文字筆記体の「y」です。「あ」は現在の「あ」とは印象が異なります。「お」に「丶」がないような形。


「升」、「ます」を「〼」と記号のような形で表すことはよく目にします。ここではそのまま漢字の「升」です。



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