2020年8月13日木曜日

豆本 兎のかがみ山 その8

 



P.6


P.6上段前半

(読み)

「これハた満

 これはたま


らぬ

らぬ


て可゛

てが


本れ

ほれ


そうだ

そうだ



(大意)

「これはたまらぬ

てがしびれてきた


(補足)

「これハた満らぬ」、平仮名の「た」は珍しい。江戸後期明治前後の豆本ではほとんど使われてません。


「本れそうだ」、ここでも平仮名「だ」が使われています。「本れる」を調べると、頭がぼんやりするぼける耄碌するなどとあります。手の感覚がなくなってきた表現でしょう。


 縦縞の着物が召使いの白(はく)です。

右手は竹刀を相手に突き出し、左手は右後ろの女中の右手を脇に抱え込み、左膝でもうひとりの女中を押さえつけています。大活躍というか乱闘です。


 白の目のアップをよく見ると、薄く青く色が入っているようなないような、鋭い視線です。

頭は髷の部分に柄が描かれています。右上の女中の髪も同様です。


 この絵をみて、兎とわかる人はあまりいないでしょうね。




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