P.9
(読み)
ミち
みち
尓て
にて
くせ
くせ
もの尓
ものに
であい
であい
者可らづ
はからず
志ゆじん
しゅじん
のふバこの
のふばこの
可きお起
かきおき
をミて
をみて
びつ
びっ
くり春る
くりする
(大意)
道にて曲者に出会い
おもいもよらず
主人の文箱の書き置きをみて
びっくりする
(補足)
「者可らづ」、これは難しい。すぐにわかるのは「づ」。「は」の変体仮名「者」は「む」のクルッとまわったあと右下にくにょくにょっと下がるのですが、ここのは「む」はそうはなってません。
前後の文章の流れからいろいろあてはめていくしかありあせん。
「春る」、変体仮名「春」は「す」+「て」のような形。
P8P9見開き
今までの頁と違って、まるで絵描きや彫師摺師がかわってしまった感じの頁です。
背景の石垣白壁や窓、遠近感をもって描いています。
左の裃の右肩を脱いでいる曲者、この人が強かったとわかります。右はその曲者の供でした。
この曲者の両耳、内側が赤く塗られています。
白の右手には「はからずも見てしまった主人の書き置き」を握っています。
一番左端の赤い窓があるのはなんでしょうか。籠のようでもあるし・・・
わかりません。
0 件のコメント:
コメントを投稿