P.8
(読み)
「たん満りの者゛
だんまりのば
「お者く
おはく
志ゆじん
しゅじん
のやどへ
のやどへ
つ可い
つかい
尓
に
ゆく
ゆく
(大意)
「だんまりの場
「お白
主人の宿へ使いに行く
(補足)
「たん満りの者゛」とあり濁点がありませんが「だんまり」です。平仮名「た」になってます。
「者゛」のほうには濁点があるのに「た」のほうにはありません。
歌舞伎の「だんまりの場」、辞書には
「(「暗闘」とも書く)歌舞伎で,暗やみの中で,登場人物が無言でさぐりあいをするさまを様式化したもの。また,その場面。」とあります。
ここでは、お白が暗闇で曲者に襲われ、主人の文箱の書き置きがそとに出てしまって内容も見てしまったのか、驚いている場面です。
「志ゆじん」「やどへ」「ゆく」、「や」と「ゆ」がまぎらわしい。書き順まで同じです。
お白の黄色と赤の縦縞の着物は、前頁の岩藤との乱闘のときに着ていたものと同じです。
胸の前に文箱がとび、左手は提灯でしょうか、手にしています。
岩藤をも打ち負かすほどの腕前のお白が暗闇で急襲されたとはいえ、これほど簡単にやられてしまうのも解せぬませぬが、相手がよほどのてだれだったのでしょう。
暗闇の空が裏写りではなく何か模様が入ってますけど、何でしょうか。
前半の絵の乱雑さがみられなくなりました。
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