P.19
P.19 後半
(読み)
い多つてのこうぶつ
いたってのこうぶつ
いくらでもくひし多゛い
いくらでもくいしだ い
ことし可ら志ん多゛いも
ことしからしんだ いも
このそ者゛のとふり尓
このそば のとうりに
のびる春゛いそふ
のびるず いそう
まづハめで多く
まずはめでたく
いち可゛さ可へ多
いちが さかえた
者んもと
はんもと
もめで
もめで
多い
たい
おいらも
おいらも
めで多い
めでたい
ゝ
めでたい
(大意)
大好物の蕎麦を
おおいに食っていると
今年から身代も
この蕎麦のようにのびてゆくのではないかという
瑞相(ずいそう)だ。
まずはめでたく
市が繁盛した。
版元もめでたいし
おいらもめでたい
めでたい
(補足)
やはり「う」や「ら」の区別がなやましいですが、前後からの意味でなんとかなります。
「い多つてのこうぶつ」、今ではこういった言い回しはしませんけど、ちょっと使ってみたい。
「春゛いそふ」、瑞相。吉兆、めでたいことの起こるきざし。辞書であぁそうだったと思い出した。
左の箱は最初、本を入れる箱とおもったのですが、蕎麦のそばにあるので出前箱でしょう。
調べてみるとありました。
文化六年刊 「江戸職人歌合」に天秤棒の出前姿の絵です。
箱がにてますよね。
蕎麦はどうやら皿に盛ったぶっかけのようです。
一九さん、目尻を下げてうまそうに食ってます。
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