2026年5月9日土曜日

日本山海名物圖繪巻之三 その17

P32P33 国文学研究資料館蔵

(読み)

塩 浜

し本者ま

しおはま


海 邊の鹵 地をけづり能 奈らして平  可奈らしめ海 より

    可多           太いら

うみべのかたちをけずりよくならしてたいらかならしめうみより


うし本をくミてこれへま起可けよく日尓可ハ可しさらへ

うしおをくみてこれへまきかけよくひにかわかしさらえ


尓て可き奈らしよくされたる時 桶 へいれて水 尓たれ其 水 を

にてかきならしよくされたるときおけへいれてみずにたれそのみずを


釜 尓うつして松 葉尓てたく也 海 より潮  をくむ皆 女  の所 作

                    うし本

かまにうつしてまつばにてたくなりうみよりうしおをくむみなおんなのしょさ


なりあるひハ所  尓よりて樋 を可けて潮  を塩 濱 へ取 も阿り

             と由

なりあるいはところによりてとゆをかけてうしおをしおはまへとるもあり


諸 国 海 邊より多 く塩 出るといへ共 播 州  赤穂 の塩 を名 物 と須

                          あこ

しょこくうみべよりおおくしおでるといえどもばんしゅうあこうのしおをめいぶつとす

(大意)

(補足)

「鹵地」、『鹵地(ろち)とは、塩分を多く含み、作物が育たないやせた土地(塩鹹地:えんかんち)を指す言葉です。天然の塩が産出する土地、特に内陸部の荒れ地を指す場合が多く、転じて「不毛の地」という意味でも用いられます。「鹵」は「塩」を意味し、古代中国では特に西方の内陸部にある塩分を含んだ土地を指した』。用例は「鹵獲(ろかく)」など

「さらへ」、『さらえ さらへ【杷・杈・欋】→さらい(杷)に同じ』『木または竹製の農具。柄が長く,先に歯のついた熊手(くまで)のような形のもの。木製のものは土をかきならすのに用い,竹製のものはごみ・落ち葉などをかき集めるのに用いる』。一番下の女の人が肩にしょっているT字のものがそれ。

 砂の上に塩水をまいて日に干してあるのを細かいツブツブで描いてあり、これはこの絵師の得意技なのですけど、彫師の腕の見せ所です。格子で掘るより大変そうです。

 職人たちの着物の柄が皆異なっていますけど、こんなのはどうってことないのかもしれません。


 

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