2021年2月20日土曜日

豆本 金太郎一代記 その7

P5

P4P5見開き竹内版

(読み)

このきのうら尓

このきのうらに


おゝき奈るうハ者゛ミ

おおきなるうわば み


さるのこをとりて

さるのこをとりて


くら王んとくちを

くらわんとくちを


あきしたを

あきしたを


のそミつる由へ

のそみつるゆへ


きん多ろうハ

きんたろうは


者やくこ連を

はやくこれを


ミまつを多をし▲

みまつをたおし


▲うハ者゛ミの

 うはば みの


くち尓

くちに


てを可け

てをかけ


ひ起さ起

ひきさき


けり

けり


(大意)

この木の後ろに大きな大蛇(うわばみ)が

猿の子をつかまえて食おうと口を開け

舌をのぞかせていたので

金太郎はこれを見て素早く松を倒し

大蛇の口に手をかけて引き裂きました。


(補足)

この頁も文章が読みづらいので、竹内版を参考にします。

平仮名「た」と変体仮名「多」のようにいくつかの文字が混在していますが、

「尓」(に)と「ミ」(み)はゆらぎません。

佐藤版の兎の表情がいまひとつ、脚もどことなくか細く頼りない。竹内版のほうが凛々しくってこれぞお供という感じです。佐藤版ではまさかりや背景の山々もボケてしまっています。


 

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