P5
P4P5見開き竹内版
(読み)
このきのうら尓
このきのうらに
おゝき奈るうハ者゛ミ
おおきなるうわば み
さるのこをとりて
さるのこをとりて
くら王んとくちを
くらわんとくちを
あきしたを
あきしたを
のそミつる由へ
のそみつるゆへ
きん多ろうハ
きんたろうは
者やくこ連を
はやくこれを
ミまつを多をし▲
みまつをたおし
▲うハ者゛ミの
うはば みの
くち尓
くちに
てを可け
てをかけ
ひ起さ起
ひきさき
けり
けり
(大意)
この木の後ろに大きな大蛇(うわばみ)が
猿の子をつかまえて食おうと口を開け
舌をのぞかせていたので
金太郎はこれを見て素早く松を倒し
大蛇の口に手をかけて引き裂きました。
(補足)
この頁も文章が読みづらいので、竹内版を参考にします。
平仮名「た」と変体仮名「多」のようにいくつかの文字が混在していますが、
「尓」(に)と「ミ」(み)はゆらぎません。
佐藤版の兎の表情がいまひとつ、脚もどことなくか細く頼りない。竹内版のほうが凛々しくってこれぞお供という感じです。佐藤版ではまさかりや背景の山々もボケてしまっています。
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