2021年2月1日月曜日

豆本 金太郎山めぐり その3

P1

(読み)

む可し

むかし


者こ

はこ


ねの

ねの


阿し

あし


加゛ら

がら


やま尓すむやまうバ

やまにすむやまうば


△つ禰尓

 つねに


や満を

やまを


可け

かけ


めぐりて▽△

めぐりて


(大意)

昔箱根の足柄山に住む山姥


つねに山をかけめぐりて


(補足)

 文章は頁をめくったP2とつながているので、上下で意味がちぐはぐになってます。

「者こ」の変体仮名「者」(は)が摺りがかけてしまってます。「十」+「て」のような形です。

「加゛ら」、変体仮名「可」ではなく「加」を使ってます。

「やま尓すむやまうバ」、「や満を可け」、「や」の形に注意。あとのは「ゆ」に似ています。また「う」と「可」にも注意、ほとんど同じで文章の流れから判断するのが一番です。

変体仮名「禰」(ね)、よく使われるのは「年」(ね)、他に「根」などがあります。上段では平仮名「ね」の「者こねの」です。また「ま」が上段では平仮名、下段では変体仮名「満」(ま)。

「やまうバ」とあるので、恐ろしい婆さんかとおもいきや、そんなことはありませんでした。おもちゃの魚が山の中なのに不思議です。全体に明るい色調です。

 

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