P8
(読み)
きん多らう
きんたろう
ハたゝひ
はただひ
とこ
とこ
ぶし○☓
ぶし
(大意)
金太郎は
たったの一撃で
(補足)
文章よりもなによりも絵がすごい。
P8P9見開きです。
たくさんの豆本の中でも特筆に値する描写です。金太郎が主役のはずですが、どっこい、滝壺の主(あるじ)大きな鯉なのであります。金太郎の下半身は鯉の胴体と一体化して鯉にしがみつき一緒に遊んでいるよう。鯉全体を描くことはせず尾の部分はヒレを少し見せるにとどめています。その構図も勢いがいやまして推進力を感じさせます。真上からではなくいくらか手前に視点をもってきているところもかえってその不安定さが滝壺の中を泳ぎ回っているよう。うろこは金と朱でキラキラきらめくよう。胸ビレ背びれ尾びれも金と朱でまぶしい。頭の二つの丸い斑点がチャーミング。それにしても金太郎をのせ水をかき分け猛進する水流の描写もすごい。いやぁ素晴らしい!!
金太郎はすっかり引き立て役になってしまいました。
「たゝひとこぶし」、一読しても?。一拳(ひとこぶし)がわかって「た」のつぎが悩みますが「ゝ」とすれば意味が通じます。平仮名「た」も少しずつ多くなっているような気がします。この部分は前頁へ戻って続きます、(たったの一撃で猪を打ち殺してしまった)。「と」と「こ」は区別がつかないこともあるのですが、やはりちょっとにています。
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