P.9中下段
(読み)
へいでゝ
へいでて
可多起▲
かたき
▲うちを
うちを
なし个る
なしける
「かぜ尓
かぜに
あ多るといけ
あたるといけ
ねへ可ら
ねえから
多いし尓
だいじに
志ねへ
しねぇ
(大意)
(沖)へ出てかたきうちをなしとげました。
「風にあたるといけねぇから
大事にしねぇ
(補足)
空の青さといい、海の青さも淡い水色でとても静かそう。こんな海でたぬきをこらしめるなんて・・・
うさぎはもちろん大工でも船大工さん、左手に鉋を持ち、その鉋の右に四角の黒いものがあります。
何かと考えましたが玄能で鉋の刃の調整をしているのかもしれません。
材木が斜めに置かれています。江戸時代やそれ以前の材木の製材や鉋がけの浮世絵などを見ると、ほとんど材木が斜めに置かれています。これが古来からの方法だったのでしょう。現在は平らな台の上で行います。材木の下にはかんなくずまで描かれています。
うさぎの瞳の赤が印象的です。
P8P9見開き
話が上中下段で流れていて読みやすい。
見開きで見ると海と空の広がりがあり、浜に打ち寄せる波のうち際が右斜め上に向かってそこには立派な松、沖には帆掛け船と小島、なかなか見事であります。銭湯の壁絵にできる。
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