2018年8月22日水曜日

紙漉重宝記 その12




P.5 人麻呂の像


(読み)
人 麻呂の像
ひとまろのぞう


石 州  美濃郡  高 角 里 二鎮 座
せきしゅうみのごおりたかつのさとにちんざ


かもやま尓
かもやまに


い王ね志満个る
いわねしまける


我 を可も
われをかも


知ら須といも可
しらすといもか


待つゝ
まつつ


あらなん
あらなん


(大意)
鴨山の岩を枕に横になり、死をむかえている自分のことを
そんなことは知らずに、妻はわたしのことを待っているのだろうな

(補足)
 美濃郡高角は現在の島根県益田市高津町で柿本神社があります。
歌の出典は「万葉集」巻2 [題詞]柿本朝臣人麻呂在石見國臨死時自傷作歌一首(223番)。
歌意は[題詞]にあるとおりで、
残念ながら歌心のないわたしには、こんな感じにしか表現できません。

 見出しが「人麻呂」になってます。「麿」ではないんですね。
「鎮」の金偏はこんな感じになってます。「鎮」これ一文字でてきたら読めませんけど
単語になって前後の文章を頼りに判別して解読するというのは重要な方法。

 塗り絵をしたくなるような絵です。


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