このブログ「江戸期頃文献読楽」、本日2018.08.11に開設しました。
まず一冊目はこれを読楽します。
寛政十年(1798年)
紙漉重宝記
国東治兵衛 著
P.1 自序
P.1 見出しとl.1〜l.5途中まで。
(読み)
自序
じじょ
小人 閑居し帝 不善を 奈春の語 宜 な流哉 女子乃 いとま
せうじん可(か)んきよしてふぜんをなすのことバ、むべなるかな。尓(に)よしのいとま
あらん事 禍を まねくの 門 窮国の 表示 なるべし
あらんこと、和(わ)ざハひをま袮(ね)くのもん、きうこくのひやうじなるべし
爰 丹麻苧 楮苧を 青幣 白幣と 唱へ 是を以 神祈
こゝにあさを可(か)うぞをあを尓(に)ぎてしろにぎてとと奈(な)へ、これをもってじんき
をまつるや久し されバ紙 漉 業 能賤し 可らざる事 かく
をまつるやひさし。されば可(か)ミ春き王ざのいやしからざることかく
の古゛とし
のご とし。
(大意)
「小人閑居して不善をなす」という言葉は、そのとおりでる。女子に暇があると
わざわいを招きやすく、国が困窮することの表れになるであろう。
古来より麻糸や楮を編み、青弊・白弊と呼んだもので、神々を祀ったものである。
なので紙漉きの仕事は賤しくもなんともないのである。
(補足)
変体仮名の練習によい一冊です。
画像の変体仮名は(読み)で、もとの漢字(字源)にしました。
ふりがなの中にある変体仮名も同様です。
「う」「か」「ら」の変体仮名がにてます。
「ら」は文章の流れでそれほど間違えないのですが、「か」を「う」と読みそうになると、
おっとこれは「か」だぞと、何度も頭にたたき込んでいます。
それでも間違えてしまうのですが・・・。
0 件のコメント:
コメントを投稿