2018年8月11日土曜日

紙漉重宝記 その1

このブログ「江戸期頃文献読楽」、本日2018.08.11に開設しました。
まず一冊目はこれを読楽します。


寛政十年(1798年)
紙漉重宝記
国東治兵衛 著

P.1 自序



P.1 見出しとl.1〜l.5途中まで。

(読み)

自序
じじょ

小人  閑居し帝     不善を 奈春の語   宜 な流哉  女子乃    いとま
せうじん可(か)んきよしてふぜんをなすのことバ、むべなるかな。尓(に)よしのいとま

あらん事  禍を      まねくの   門  窮国の  表示  なるべし
あらんこと、和(わ)ざハひをま袮(ね)くのもん、きうこくのひやうじなるべし

爰 丹麻苧 楮苧を    青幣      白幣と   唱へ     是を以   神祈
こゝにあさを可(か)うぞをあを尓(に)ぎてしろにぎてとと奈(な)へ、これをもってじんき

をまつるや久し  されバ紙    漉 業 能賤し 可らざる事 かく
をまつるやひさし。されば可(か)ミ春き王ざのいやしからざることかく

の古゛とし
のご とし。


(大意)
「小人閑居して不善をなす」という言葉は、そのとおりでる。女子に暇があると
わざわいを招きやすく、国が困窮することの表れになるであろう。
古来より麻糸や楮を編み、青弊・白弊と呼んだもので、神々を祀ったものである。
なので紙漉きの仕事は賤しくもなんともないのである。

(補足)
 変体仮名の練習によい一冊です。
画像の変体仮名は(読み)で、もとの漢字(字源)にしました。
ふりがなの中にある変体仮名も同様です。

 「う」「か」「ら」の変体仮名がにてます。
「ら」は文章の流れでそれほど間違えないのですが、「か」を「う」と読みそうになると、
おっとこれは「か」だぞと、何度も頭にたたき込んでいます。
それでも間違えてしまうのですが・・・。






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