2018年8月28日火曜日

紙漉重宝記 その18




P.8 l.4〜l.6まで


(読み)
十  月 尓ハ切 捨 るなり 此 株 可゛翌 年 五本 程 づゝ増 木
じゅうがつにはきり春つるなり。この可ぶが よく袮んごほん本どずつざう本゛く

出来る故 年 ゝ 五王り
できるゆへ袮んねんごわり


まし尓繁 茂し後 〃 ハ長 一 間 或  ハ一 間 半 出来至  て宜  き年 ハ
ましに者んもしのちのちは多けいっ个んあるひはいっ个ん者んできい多つてよろしきとしは

二間 ものびると
に个んものびると


志るべし よ川天国 益 の一 つと成 なり
しるべし。よつてこくゑきのひとつとなるなり


(大意)
十月には切り捨てなさい。この株から翌年には5本くらいずつ枝が出てくるからである。
毎年5割増しで枝がでて繁り、その後は高さが1間あるいは1間半になり、育ちが良い時は
2間にもなることを知っておくとよい。したがって国の利益のひとつとなるのである。


(補足)
 ここでも漢数字が出てきます。やはり「五」が最重要です。
「又」と少し似てますが、「又」のくずし字は、左下の筆を回すところがそのまま右回りです。
「五」は、左下で少し右に進みそこから左回りに斜め上へまわしてから、クルッと右回りに右下にそのまま流れます。あくまでも私流の覚え方。

「づゝ」は「ゝ」が「く」になってますが、二文字を一文字としてまとめて形として覚えます。

「年ゝ」(ねんねん)はP7では「年ゝ゛」(としどし)としてでてました。
「折々」「後々」などおなじ表現がたくさんあります。

 P6真楮苧之圖で文章の内容を確かめてみてください。
地面に近い所で小枝が出ています。


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