P.2 l.5から最後まで
(読み)
予盤
よは
紙 の問 丸 尓して文 字尓拙 く後 笑 の必 然 なること越
可ミのとひまるにしてもんじにつ多奈く可うせうのひつぜんなることを
志類されども此の書 文 を錺 筆 越巧 尓春る能意にあら
しるされどもこのしよぶんを可ざりふでを多くミにするのいにあら
ざれバ友 人 の毛とめに應 じ其 趣 を記し 天此の序
ざればゆうじんのもとめにおうじそのおもむきを志るしてこのじよ
と成春事 志可り
となすことしかり
(大意)
私は
紙の問屋であり、文章は拙く後々の人びとに必ずや笑われるであろうことは
承知しているが、此の一冊はその文章を巧みに書き飾る考えはなく、
友人の求めに応じたものであることをことわり記し、序文とするものである。
(補足)
「は」は「者」が多いですが、「盤」もよく使います。
「越(を)」も頻出ですので、くずし字はしっかりと形からおぼえます。
「る」は「流」「類」ですが、「流」のほうは形が把握しやすく、「類」は頁(おおがい)のくずし字を頼りにするとよいかもしれません。
「錺」(かざり)という漢字は普段は使いません。読めませんでした。
「も」は読みにくい。
「趣」(おもむき)は頻出します。くずし字はいろいろな形があり、ここの字は楷書に近い。
「走」+「取」 =「趣」 なので、「取」のくずし字があるなとおもったら、偏が「走」に見えなくても、大抵は「趣」です。文章の流れからそれでおかしくなかったら、確定です。
「然」のくずし字は頻出です。「然に」(しかるに)などのようによくでてきます。
「て」は「天」もありますが、P.1 一行目では「帝」でした。
「天」のくずし字は「天」の書き順どおりになっています。
発音です。
後笑(かうせう) → こうしょう
本日はここまで
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