P.3 紙漉重宝記譜言 l.6〜最後まで
(読み)
されハ周防 の山口 大 内氏 代々相 伝 し天
されば春ハうのやまぐち於本ちうじ、よゝさうでんして
和漢 通 路の名家多り よ川天本朝 の紙 上 品 なる事 を志川帝
王可んつうろのめい可多り。よって本てうの可ミじょうひんなることをしって、
唐 土 より是 を乞ふ 大 内 氏これを許諾 し石 長 坊 の三 州 丹於しへ
もろこしよりこれをこう。おおうちしこれをきよ多゛くしせきちやうハうのさん志うにおしえ
(大意)
さて周防の国、山口の大内氏は日本と中国の交易を代々取り仕切ってきった名門である。
交易により我が国の紙の品質が優れていることを知って、中国はこの紙を求めてきた。
大内氏はこの求めに応じて、石見・長門・周防の三州へ教え、
(補足)
発音です。
周防(すはう) → すおう
大内(おほち) → おおうち or おーうち
相伝(さうでん) → そうでん
許諾(きよだく) → きょだく
石長防(せきちやうはう) → せきちょうぼう
「つ」の「川」が二度でてきます。
よ川天 → よって
志川帝 → しって
「川」はくずしてもわかりやすので間違えることはあまりないはずです。
「品」のくずし字「尓の右側に点」は頻出ですので、しっかり覚える。
「州」のくずし字は何通りかあります。ここでは「刀」+「れ」みたいな形です。
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