P.6前半
(読み)
おゝ与ろこびで
おおよろこびで
春゛ゞめ可゛あつまり
す ずめが あつまり
ちゝいをもて奈し
じじいをもてなし
おどりつ
おどりつ
まいつきやう
まいつきょう
をつく
をつく
しける
しける
(大意)
大喜びで雀たちは集まりました。
爺いを踊りや舞でもてなし
つくしました。
(補足)
この頁もすばらしい仕上がりです。
ふかふかのあたたかそうな座布団の柄も丁寧に描き、どっかと歓待をうける爺さんはニコニコ顔で楽しんでいます。しかし爺さんの着物の柄が来たときとは異なり、頭巾の色も変わりました。
三味線を弾くお姉さん雀の声がピーチクパーチク聞こえてきそうな賑やかさ。
お姉さんたちの手の白さが引き立ちながらも、とてもリアルであります。
「春゛ゞめ」、ここでも「春゛」濁点がついています。何か意味がありそうなのですがわかりません。
「ちゝい」(じじい)、いろいろ言い換えて変化をもたせようとしているのでしょう。
「おどりつまいつきやうをつくしける」、踊りつ舞いつ興を尽くしける。
「しける」、「け」なのか変体仮名「个」なのか、少しにじんでしまっています。
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