P10_1 同志社大学デジタルコレクション所蔵
(読み)
◯さん古゛志゛由こしらへ方 の傳
さんご じ ゅこしらえかたのでん
ぞうげ鹿(志可)能角 尓てそのか多ち越
ぞうげ しか のつのにてそのかたちを
古しらへ煎(せんじ)春王う?な可へうめ
こしらへ せんじ すおうのなかへうめ
酢(ず)をい連徒のを尓ると少(すこ)しいろづく
ず をいれつのをにると すこ しいろづく
奈り其 と起か多きさいくべ尓越
なりそのときかたきさいくべにを
ぬりて酢(す)尓てむす奈り本んとう
ぬりて す にてむすなりほんとう
のごとくとなる
のごとくとなる
(大意)
◯珊瑚樹をつくる方法
象牙・鹿の角でその形を
こしらえ、煎じ蘇芳の中へ梅酢を
入れ、角を煮ると少し色づく。
そのとき、硬い細工紅を
塗って酢で蒸す。本物の
ようになる。
(補足)
「蘇芳」、『すおう ―はう【蘇芳・蘇方・蘇枋】① マメ科の落葉小高木。熱帯アジア原産。枝に鋭いとげがあり,葉は羽状複葉。春,黄色の小花を円錐状につけ,花後,帯紅色の豆果を結ぶ。心材と莢(さや)は,赤色染料とする。蘇芳の木。③ 染め色の名。 →1の幹の心材の煎汁で染めた紅色。赤みのかかった紫』。
「細工紅」、『江戸時代に紅花から精製され、主に木版画(浮世絵や錦絵)の印刷や絵画に使われた貴重な赤色の絵具。摺師にとって細⼯紅は「⾦の如く」といわれた⾼価な絵具であり、惜しみなく使える代物ではありませんでした』。
ちっとも手品らしくなく、むしろ偽物をどう作ればよいかの手引き書のよう。しかし、人の目をだまし、驚かせるという点では手品といえなくもありません。でも、これを本物の珊瑚樹だといって販売し金銭を得ると詐欺であります。

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