2021年1月14日木曜日

豆本 禰この道行 その21

奥付

(読み)

明治十五年七月十一日御届

編輯兼出版人

東京馬喰町二丁目一番地

木村文三郎 定價3銭


大賣捌人

東京通油町 水野慶次郎

同 横山町 辻岡文助

越後三條  浅間傳左衛門

同 長岡  松田周平

同 葛塚  弦巻七十郎

甲州三日町 松本米兵衛

箱舘地蔵町 木下清次郎

信州松本  髙美甚左ェ門


(大意)

(補足)

 定価が3銭ですから今までみてみた豆本の2〜3倍です。現在の価格で約800円くらい、手にして悩まずにササッと購入する価格ではありません。内容をちょっと立ち読みして面白いなとおもったらためらわずにすぐに買いますけど。

 箱館を除けば越後・甲州・信州と関東周辺地域です。東京に出てこなくてもこういった娯楽本もこの頃には手に入れられるようになっていたようです。

 

2021年1月13日水曜日

豆本 禰この道行 その20

奥付6

奥付拡大下段

(読み)

常磐津稽古本

ときわずけいこぼん


紙春り仕立ニ差入別して

かみすりしたてにさしいれべっして


安直尓差上候間たくさん

あんちょくにさしあげそうろうあいだたくさん


御もとめを奉希上候

おもとめをねがいあげたてまつりそうろう


(大意)

紙摺り仕立てに差し入れしました。

お求めやすくしましたので

たくさんお買い上げお願い申し上げます。


(補足)

「安直尓差上候間」(あんちょく)、値が安いこと。「候」は「丶」。平仮名「ゆる」のように見えるのは「間」(あいだ)のくずし字。ふたつ右の広告の2行目にも「御座候間沢山」とあります。

6つの広告を読むのも一苦労でありました。ふぅ〜。


 

2021年1月12日火曜日

豆本 禰この道行 その19

奥付5

奥付拡大下段

(読み)

下口文句

しもぐちもんく


左王里浄瑠璃

さわりじょうるり


御酒宴の御席へ御??

ごしゅえんのおせきへ


??ニハ求てよろしき

??にはもとめてよろしき


珍本奈り 一冊十銭

ちんぽんなり いっさつじっせん


(大意)

下口文句 左王里浄瑠璃

御酒宴の御席へ??

お手元へ一冊求めてよろしき

珍本にございます。


(補足)

「下口」、読みは(しもぐち)or(したぐち)どちらかわかりません。

「左王里」変体仮名が3文字連続です。「左」だろおもうのですがさて?3文字が一筆書きのようなってます。

「御席」〜「ニハ求て」、「〜」が???

「珍」も辞書で調べてやっとわかりました。

 

2021年1月11日月曜日

豆本 禰この道行 その18

奥付4

奥付拡大下段

(読み)

さ王り文句入

さわりもんくいり


浄瑠璃どゝ逸

じょうるりどどいつ


こ連ハえらみどゝ逸同やう

これはえらみどどいつどうよう


の美本尓御座候間沢山

のびほんにござそうろうあいだたくさん


???の??と候

???の??とそうろう


(大意)

さわり文句入

浄瑠璃どゝ逸

この本はえらみ(選)どゝ逸と同様の

美本にございますので沢山

???


(補足)

 読めないところが半分、なんとなく読めそうでわからないところが悔しい。

調べようにも八方塞がり、ウ~ン。

でもなんとかしたい。

 

2021年1月10日日曜日

豆本 禰この道行 その17

奥付3

奥付拡大

(読み)

浄瑠璃文句

じょうるりもんく


選どゝ逸

せんどどいつ


どゝ逸の?作をえらみ集め

どどいつの?さくをえらみあつめ


銅版の差画を加へ美ゝしき

どうはんのさしがをくわえびびしき


仕立御?中本尓御座候

したてご?ちゅうぼんにござそうろう


(大意)

浄瑠璃文句 選どゝ逸

どゝ逸の傑作を選び集め

銅版の差画を加え美々しく

仕立てました御?中本に

ございます。


(補足)

「どゝ逸の?作をえらみ」、「?」の漢字は一つ前の「繪入五行義太夫本」宣伝文「御目誇らしく」の「誇」と同じ形です。しかし間違えているようです。「誇作」という熟語はありません。

ウ~ン、あと一息で読めそうなんだけど・・・

「仕立御?中本尓御座候」、これもくずし字になってないのに「?」が読めません。

どなたか教えて下さ〜い。

(20210112追記)「どゝ逸の新作をえらみ集め」、「新」だとおもいます。

 

2021年1月9日土曜日

豆本 禰この道行 その16

奥付2

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(読み)

繪入 五行義太夫本

えいり ごぎょうぎだゆうぼん


文句ニ合せ所ゝへ画をく王へ

もんくにあわせところどころへえをくわえ


御目誇らしく稽古本ニて

おめほこらしくけいこぼんにて


相成候重宝の珍本奈り

あいなりそうろうちょうほうのちんほんなり


(大意)

繪入 五行義太夫本

文句に合わせ所々に絵を加えました。

見た目も誇らしい稽古本であります。

便利な珍本にございます。


(補足)

 どのようなものかは、国立国会図書館デジタルコレクションで見ることができます。

そういえば、ずいぶん昔に実家の引っ越しのとき、父が使っていた義太夫本が沢山出てきたのをおもいだしました。でもあれは義太夫だったかどうか、ウ~ン・・・。 


(20210112追記)「御目誇らしく」は数日悩んで「御目新らしく」のような気がしてきました。


2021年1月8日金曜日

豆本 禰この道行 その15

奥付1

奥付上段拡大

(読み)

大阪 五行義太夫本

おおさか ごぎょうぎだゆうぼん


紙春り仕立尓差入表紙尓

かみすりしたてにさしいれひょうしに


厚紙を用ひ御手な可゛く

あつがみをもちいながく


御らん尓相成候共いたむ事なし

ごらんにあいなりそうろうともいたむことなし


(大意)

大阪 五行義太夫本

紙の仕立てと表紙に厚紙を用いておりますので

お手元で末永くご使用されてもいたむことは

ございません


(補足)

 奥付の広告がおもしろそうなので、読めないところもあるのですが6つとも順に読んでみましょう。

最初は「大阪五行義太夫本」。もとのせりふから1ページに5行ずつ太い字で読みやすく書いた本。