2019年9月14日土曜日

郡代役所より仰渡ニ付請書 その4




 P.2 4行目〜6行目。「飯能市立博物館所蔵浅海公介家114号文書」

(読み)
御人 数 為差出  夫々  差 押  或  者打  擲
おにんずうさしださせそれぞれさしおさえあるいはちょうちゃく

候   二付   追々穏   二相 成 候   哉二相 聞 候   右 様
そうろうにつきおいおいおだやかにあいなりそうろうやにあいききそうろうみぎさま

悪 徒共 申  威二泥 ミ無拠     米 金 等
あくとどももうすいになじみよんどころなくこめかねとう


(大意)
人を差し出させ、それぞれ差し押さえたり打ちたたいた
りして、しだいに落ち着いていったと聞いている。このような
悪いやからどもが言う脅かしに困り果て仕方なく米や金などを


(補足)
「御人数」、この字はなんだろうと悩んだら「御」でした。頻出でたくさん目にしているのにわかりませんでした。それとも異なる漢字?
「穏ニ」、くずし字辞典を引くと、そこのくずした例は読めるのですが、ここのものと似たようなくずし字はありませんでした。
「相成候哉二」、「候哉二」が難しい。
「悪統」、ここのある「統」のくずし字は辞書にはありませんでした。「徒」のくずし字に読めます。「悪徒共」(あくとども)でも意味は通じます。
「泥ミ」(なじみ)、(どろ)とはわかりましたが、(なじみ)とは読めませんでした。辞書は引いてみるものです。

 それにしても、墨の濃淡が激しいです。なので少し書いては墨汁を含ませすぐにかすれだす、を何度も行ってます。これほど達筆なのに、筆が上等なものではないのかそれと墨の品質がいまひとつなのか、くだらぬことを妄想してしまいます。あっ、もうひとつありました、硯も関係していそうです。



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