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後半
(読み)
そへどもそ奈多ハ奈
そえどもそなたはな
うてのあふ連もの
うてのあふれもの
由へ奈か\/ち可らおよ
ゆへなかなかちからおよ
者゛春゛ざんねん奈可゛ら
ば ず ざんねんなが ら
おこま王多し多れども
おこまわたしたれども
むねん尓おもひ奈く\/
むねんにおもいなくなく
あとをし多ひ由く
あとをしたいゆく
(大意)
争ったのですが相手は
名うてのあぶれ者
なのでなかなか力及
ばす、残念ながら
おコマを渡してしまいました。
しかし無念でならず泣く泣く
別れがたくおもいあとを追いました。
(補足)
「阿らそへども」と「あふ連もの」の「も」の筆順が異なります。最初のは「し」のように書きはじめてそのまま左回りにもとに戻るようにしますが、もう一方は書きはじめは同様ですが下部までいったら小さく左上にのぼりそこから大きく右回りにかきます。このあと2ヶ所「も」がでてきますがそれらも同様です。「あ」が現在と同じような形になってます。
「むねん尓」、変体仮名「尓」は英小文字筆記体「y」の形。
豆本は手のひらにのるくらいの大きさです。まさか後世に拡大して見られることを想像していたとは思えませんが、画面を拡大して隅々をみると、どこも丁寧に描きこんでいて手抜きなど微塵もありません。
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